ナップスターは新しい価値を生み出せるか? 2006年09月17日 21:41

ナップスタージャパンがタワーレコードとタッグを組んで、いよいよ音楽配信事業に乗り出します。


専用サイトだけでなく、TOWER.JPTOWER MOBILEといったタワーレコードのEコマースサイト、またbounceというタワーレコードのフリーマガジンとも連動して、グループ全体で積極的な販売展開を狙っていくようです。


先日、米タワーレコードが倒産というニュースが流れましたが、日本のタワーレコードも生き残りのために、今後は音楽配信事業に乗り出さなければならないという危機意識があるのでしょう。


ナップスターとタワーレコードの間で、具体的にどのような連携がとられるかは未定ですが、音楽ダウンロード購入用の端末がタワーレコードの店頭に置かれるというようなことに将来的にはなっていくと思います。ただ、ホームページを見る限り、当面はタワーレコードのホームページ上に販売の窓口を設定する程度にとどまりそうですが。


さて、ナップスターのサービスの特徴は「日本初の定額制聴き放題サービス」。もちろん、iTunesのように1曲単位で購入できるアラカルトサービスもありますが、定額サービスでどこまでiTunesに肉薄できるかが注目です。定額サービスの具体的な内容と料金体系の発表も待たれるところです。
※「日本初」という表現はナップスターのホームページより


◎定額制聞き放題サービス
月額で固定料金を支払えば、150万曲の楽曲をダウンロードしたりストリーミングしたり、自由にできるというサービス。ダウンロードした曲はPCで再生することも、対応プレイヤー(3台まで)に転送することも可能です。

◎アラカルトサービス
楽曲1曲単位から、アルバム単位での購入が可能


そして、先日、ナップスターの音楽配信サービスに対応する音楽プレーヤーが発表になりました。「対応」というのは、ナップスターの専用サイト(おそらく無料のアプリケーションが提供されると思われます)でダウンロードしたものを、直接転送できるということだと考えられます。


富士通F902iS(NTTドコモ)、Creative ZEN VとV PLUS、東芝gigabeat S30/S60V/V30T、ビクターアルネオXA-C59/C109/HD-500、アイリバーU10/T10が第1弾として発表されました。著作権の保護にはDRM10を採用。動作環境はWindows 2000またはXP。


ここでもiPodへの対抗戦略をとっていることが分かります。
ただ、このサービスが普及するかがどうかは、「日本初」(厳密には他にもありそうですが…)の定額制サービスに対して、どのレベルのアーティストの楽曲を集められるかにかかっているような気がします。1曲ごとに購入する場合と違って、印税支払いのシステムも複雑そうですし… いずれにせよ、「To Be the Best Place to Find Music=音楽と出会える最良の場を提供」するという理念にどれだけ近づくことができるか?注目したいところです。


関連サイト
ナップスター・ジャパン



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